チネイザンの効果

ほんとは効果って言っちゃいけないです。

けどそう言わなきゃ伝わらないので敢えて効果と表現しました。

今回はチネイザンがどう影響してくれるかにフォーカスしてお話いたします。

チネイザンの効果

 

教科書的に言われている効果としては

  • 便秘
  • 免疫力の向上
  • 背中や足の痛み
  • 生理痛
  • 内臓、リンパおよび血液の循環をよくする
  • 解毒、内臓の強化
  • 筋肉の緊張緩和
  • 負の感情を解放する

などが代表的なものです。

便秘マッサージとしてのチネイザン

 

便秘解消チネイザン

チネイザンを受けた方で、最もダイナミックな効果が表れるのは大腸への変化です。

反応時間は個人差がありますが、直後にすっきり!なこともあれば数日をかけてすっきりされることもあります。

便秘がちな方はもちろんのことですが、毎日排便がある方であってもご本人がびっくりされるくらい排便がある場合もあるようで、施術直後にお手洗いに行かれ、「ヘドロのようなにおいの便がいっぱい出た!」とおっしゃる方もいらっしゃいました。

 

便秘といっても原因がいくつかありますが病的なものでない場合、伝統医学で言うところの風の要素が上半身側に上がったっきりになっていることが多いと感じます。

わかりやすく言うと、いつも思考を働かせている、スマホ・PCをずっと見ている、いっぱいの情報にあっぷあっぷしている、夜更かしが多い、睡眠時間が少ない、といった方。

実は排便という動作には、下に向かうベクトルがあるエネルギーが働く必要があります。

チネイザンをやるととにかく意識がお腹に下りてきます。あわよくば足元の方まで下りてきて全身満遍なく巡ってくれるので、元あるべきエネルギーの状態に戻ってくれると考えられます。

物理的に大腸に触れる、血流が良くなる、そして氣が正しい方向に流れる。こうやって便秘への効果として現れてくれます。

 

免疫力を上げる

 

チネイザン 小腸ここはもう、おなかのマッサージのメインとなるところ。

我々の免疫を主っている臓器は小腸です。詳細は専門家に語っていただくとして……。

免疫力のおよそ70%が腸でつくられています。ということは腸が整っていないと免疫機能はうまく働いてくれません。

腸を整えるとは規則正しい生活をする、胃腸に負担をかけない食事をする、など言ってしまえば元も子もないものですが、やはり最終的にはこれに尽きるところです。

 

チネイザンではさらにもうひとつの着眼点があります。

氣の出入り口であるお臍に最も近い臓器である小腸には、いろいろな感情が溜まりやすくなっています。おなかの中央部のほぼほぼを占めているので、おなかが硬い=小腸が硬いと言ってもいいかもしれません。

そのおなかが硬い、ということは小腸の機能が発揮できない。ということは免疫力も発揮できない、という状態で過ごしている方が非常に多い。

ということでおなかを柔らかくすると免疫力が上がる、というより元のパワーを発揮できる、ということになります。

背中や足の痛み軽減、筋肉の緊張緩和

 

筋肉の痛み軽減としてのチネイザン

これには2つの要素があると考えられます。

1つ目は全身の筋膜がおなかとつながっているということ。

2つ目はそれらの痛みの原因が筋肉・骨格ではなく、内臓にあるということ。

 

1つ目、筋膜。あれです、鶏肉の周りの白い薄ーい、でも頑丈な膜。あれが筋膜です。

筋肉繊維は筋膜で包まれて1つの筋肉として束ねられています。そしてその膜は全身タイツのように全身を覆っています。

筋肉繊維内で何かしらの滞りがあったり、無理な使い方をして筋膜にねじれが生じた場合、その全身タイツ筋膜がくっついて他の部分にまで影響を及ぼします。

その筋膜の異常はその部分にアプローチするより、周りからアプローチしてリリースしてあげることが大切。

おなかは上半身と下半身の中継点であり、遠隔アプローチとしてはよい場所でもあります。

 

2つ目、内臓に痛みの原因がある場合。

例えば腰痛は腎臓や胃腸機能の低下、肩こり・痛みは肝臓や胃腸機能の低下、小腸、心などが原因となることもあります。

ここで最も大切なことは、痛みがある場合には病院で検査をしてもらうことです。もしこれといった原因が見つからない場合には民間療法を試してみる、という流れがおすすめです。

内臓の疲れ・凝りや内臓をつなぐ膜などの滞りによって凝りや痛みが出現しているのであれば、おなかに触れることはこれらの痛み軽減につながってくれます。

生理痛を和らげる方法としてのおなかのマッサージ

生理痛のためのチネイザン

生理痛を薬で抑えている方って、めちゃくちゃ多いですよね。私も以前は月の半分以上、鎮痛剤を飲んでいました。

だからこそ言えること。まずね、仕事のために鎮痛剤を飲むっているルーティーンを止めましょう。と同時に生理痛を異常だと認識しましょう。

そして根本的なことを言いますが、「生理痛をなくす」ことと「妊娠しやすい身体を作る」ことと「更年期症状を抑える」ことと「婦人科疾患を予防する」ことはイコールです。

 

タイ伝統医学では子宮の位置のズレによって、生理痛をはじめとした様々な症状が現れるとされています。

まずおなかの中のスペースを確保してあげましょう。おなかを支える骨盤底を丈夫にしてあげましょう。

おなかの中をゆるめることで子宮自体の居心地をよくしてあげ(=プレッシャーからの解放)、本来の力を発揮しやすくしてあげる。

また生理に関しては肝臓や卵巣、腸もゆるやかにしてあげることが大切なので、チネイザンでおなか全体に触れることはとても有用なのです。

 

内臓、リンパおよび血液の循環をよくする

 

リンパ改善としてのチネイザン

血管もリンパも排水管やホースのようなもの。

分子量の大きなものがずっと流れていると詰まってきますし、運動量(スポーツではなく1日の動く量として考える)が少ないとポンプが働かず動きづらくなってきます。

例えば冷え性や浮腫みなども、この血流やリンパの流れが悪く老廃物がうまく排泄されないために起こってきます。

おなかの中には心臓からつながる大きな動脈・静脈が通っていて、下半身へと血液を送っています。

脚部のむくみや足先の冷え性は、実はおなか部分や鼠径部の血管の通りが悪くなるために起こるともいわれています。

内臓やその周囲の内臓脂肪、結合組織が硬くなると血管もリンパも動きがにぶくなってきます。

チネイザンではおなかの中で滞っている流れの悪い部分にアプロ―チしゆるめてあげることで、循環の改善を期待することができます。

 

またチネイザンによって横隔膜ものびのびすることができるので呼吸が深くなり、さらに血流の改善に力になってくれます。

もちろん各臓器の中にも血管やリンパは通っていますので、おなか全体をゆるめることはすべての水の流れの滞りを解消してあげることにつながるのです。

 

ちなみにタイ伝統医学では脂肪を水の要素に分類しています。マッサージによって水が動かされ排泄が促されると考えると、脂肪も移動してくれることになります。

特におなかに触れるということは内臓脂肪を表面から揺らしてあげるイメージなので、続けていれば肥満解消の可能性が高くなると言えます。

解毒、内臓の強化

内臓強化としてのチネイザン

古代中国では病気になる原因として、毒素や未消化な感情が内臓に詰まりを起こし病気が生じるとされてきました

毒素というと現代で言えば添加物、重金属、過剰な糖、脂肪、タンパク質、環境や大量生産物の中にある化学物質などが挙げられます。

食べ物にしても水分にしても、インとアウトのバランスが取れていれば健康と言えますが、臓器に滞りが生じるとうまく消化しきれずに残ってしまいます。

肥満、アレルギー、アトピー、むくみ、肩こり、生理痛などはとてもわかりやすい症状だと言えますね。

今一度の確認ですが、肉体も肉体を動かすエネルギーも食べ物からもたらされます。そのエネルギーを作る場所は内臓です。

チネイザンはその毒素を出しやすくするように臓器全体をゆるめてあげ、血管、リンパを流れやすくする。その結果として内臓の機能がアップし強化される、ということになります。

要は、内臓の大掃除になる、ということです。

 

負の感情を浄化する

 

チネイザン 解放

上記にも示したように、病気の原因の一つとして未消化な感情が挙げられます。

未消化な感情とは見て見ぬふりをしている過去の思いやトラウマ、ストレスなどなど。心の奥底に蓋をしている感情であり、思考として表現出来得る、その何十倍も何百倍も、計り知れず身体中に蓄積されています。

チネイザンの大きな特長は、やはりこの感情解放にあると感じています。

中医学で言われる七情とは、喜・怒・思・悲・憂・恐・驚、であり、その感情を担当する臓器や経絡があります。

心と身体がつながっているという概念も一般的になってきましたが、古代中国の思想では自然界も含め、すべてそこにあるもの、とされています。

つながっているのではなく、あるもの。良いも悪いもなく、心と身体はただ、そこにあるもの、です。

 

心理学的なアプローチやカウンセリングなどでは、私たちが留まってしまう、立ち止まってしまう原因について考察する時、どうしても感情を言語化するという作業が伴ってきます。

もちろんその時の感情に向かって超えていくというのも一つの方法ではあります。

が、やはりそれは本当にしんどい。このうん十年分の負の感情をすべて再現するには相当な労力と忍耐力が必要です。

その点チネイザンは言語化する必要もなく、トラウマを振り返る必要もなく、ただ出て行ってくれるところが特徴的であると言えます。

頑張り過ぎている人、我慢しすぎている人は、やはりおなかが硬くなっています。そこをおなかに触れるという触覚を利用しつつ、ゆるまり解放されるのは、とても素晴らしい概念だと私は思っています。

個人的見解

 

チネイザンによってもたらされる効果効能はこんなものではありません。

経験的に、また施術後のご感想として多いものは、呼吸が深くなった、おなか周りがすっきりした、とにかく気持ち良かった、おなか全体が軽い、などなど。

前述のあれこれをもっと具体的に表現したものでもありますが、とにかく全人的に癒されることに間違いはないようです。

また受けている最中は、「眠り落ちる寸前の一番気持ち良いところに居た」「異世界に行ってきた」など、瞑想状態になっている方も多く見受けられます。

リラックスと、ボディメンテナンスと、瞑想を一度に味わえる施術もなかなかありません。

チネイザンをぜひお試しいただき、そして習慣にしていただければ、必ずや心身の健やかさにつながるはずです。