五感を使って思い出すもの

乙野 絵美えみしの酵母講座に参加してから酵母さんと共に暮らす生活が始まった。

朝起きて、酵母さんにご挨拶して様子伺いをする時は聴覚・嗅覚・視覚・皮膚感覚をフル稼働する。この間は思考が全く働かない。

 
ただそれだけの所作でも、物事をすごくていねいにやっている感覚が芽生えてくる。

レシピや概念ではなく酵母さんの様子と自分の五感を頼りに作業を進める感覚は、人と人とのつながりにも共通する大切なものだと思う。

 
今日の夕方、とあるカスタマーセンターの担当者と意思疎通ができずイライラしたまま電話を切ったのだけど。

お互いの状況が一切わからないところから、「理解してもらうために」話し始めているはずなのに気づくと「理解してほしい」モードに入っちゃってたことに気づいてドン引きした。

 
もう少し言いようがあったのだと思う…お互いにね。

酵母さんを自分だと思って接してね、と言われ、なるほど!とやってみながら、接するって、そういうことなんだなぁって、ここでつながったりもした。


そして感覚を使いながら、パン作りやお菓子作りが好きだーってことを思い出した。

昔はよく作ってたんですよぉー、的な過去自慢ではなく、「好きだった時のこの感覚が心地よくて私っぽかった」なんていうきらきら感というか、細胞が煌めくというか、そんなわくわくな感じ。

 
よく、「子どもの頃に大好きだったことが天職や使命なんだよ」(かなりざっくりな表現だけど…)って言われるのも、こーゆーことだわと思える。

無条件に好きだーって思えることって大事。

 
手で作り出すこと、五感を使って集中すること、人と分かち合うこと、そしてほめられること。

感覚ってすごいなーと思う。

 
潜在意識の記憶っぷりにも、身体はぜんぶ知っていることにもめちゃくちゃ感動する毎日である。

なんか嬉しいな。