【 ハハノマスクと不思議なお話 】
子宮筋腫の手術をした辺りから、子宮と感情について対峙してきました。
中でも主だったものは母との関連性について。
もっと愛してほしい。もし愛があるのならもっとわかりやすく伝えてほしい。
そんな思いを明確化すると共に、満たされないギャップにもがきました。
そして母も一人の人間であり女性であるという前提において理解しようと努めました。
思考を使ったワークだけでは奥深くにある身体の声を聞くことは難しく、とはいえ少なくとも歩み寄ろうとする地点までは辿り着いていました。
先日も思うところがあって、ここ1年ほど取り組んでいるケアをじっくりやってみたのですが、これがまぁ、すごい感情のリリースがありまして。
わたしというものの根幹にある土台の上に乗っかっているとっちらかされたあれこれが一気に噴き出てくれたのです。
わたしの中で揺らいでいたのは土台ではなく、経験によって培われ、こじらせた思い込みや勘違いの数々でした。
すでに自分の一部となっていたものが嗚咽と涙と同時に昇華されていきましたとさ。
で、辿り着いた土台はどうかというと、想像だにしなかったくらい根が張っていました。
わたしは大丈夫だし、わたしは十分に愛されているし、わたしを受け止めてくれる存在がある。
そう思うと、びっくりするほど軽く、広く、明るくなりました。
これが強さ、というものなのだろうと思いました。
先日届いたハハノマスクをかなりの頻度で愛用しています。
このマスクをしている時は、母の匂いがするのです。
気のせいかと思って周りの人を嗅いでみましたが、違うのです。
確かにここから香りがするのです。
十月十日を共に過ごした懐かしい香りなのでしょうか?
インド哲学をかじった時に聞いた講師の先生の体験談。
「肉体って邪魔なんですよ。肉体があるからその人との間に良からぬ感情が生まれる。でもね、肉体がなくなったら妄想で美化して生きていけるんです。これは親が死ぬことのメリットだと思ってるんです、私は」
わたしの母はまだまだ元気だけど、今は会える状態ではありません。
でも自分の意識が変われば見える世界が変わると言われているように、自分への信頼、そして母への信頼を確信することができたことで、マスクから香ってくるハハノカホリを感じることができる。
そして香りというのは記憶の奥底にある想いをも引き出してくれる。
そんな香りに心地よさを感じながら、わたしはやはり母が大好きだし、母もわたしが大好きなのだと再認識しているところです。
妄想をうまく使うのも大事です。