オルトリートメントのモデルさんの日。師匠のサロンに向かう途中の、とある景色を見る度に いつも思い出すことがあります。
ちょうど4年前、子宮の手術を受けることになりユーファイというハーブ温熱療法を施術していただきました。
後にわたしが転職を決める大きなきっかけとなったユーファイは、こうやってわたしの元にやってきてくれたのです。
手術前に1回施術を受け、温かくて心も癒されて、おかげでかなり穏やかな気持ちで手術に臨んだのですが、その時期、ライフイベントが集中して起こってきました。
一つずつ何かが起こるたびに、わたしの中で孤独感が浮き彫りになっていきました。
誰からも必要とされていない
誰からも構ってもらえない
わたしなんて
わたしなんて
この時期は本当につらかった。傷が痛くてずっと痛み止めを飲んで、効かないときは点滴に入れてもらって。
「いやー、もうそろそろ取れてもいい頃なんだけどねぇ」と先生や看護師に言われても、痛いのは事実。
今思えば、その痛みが「わたしが生きている」ことを必死で訴えかけてくれていたんだなぁと。
退院後も身体が思うままに動かず、まったくもってやる気も起こらず、ご飯を食べてぼーっとしてテレビを観て1日が終わる。
わたしは何もやりたくない。元気にもなりたくない。一生このままでいい。とこじらせていました。
それでも生きていかねばならないので仕方なく職場復帰。ここでも仕事がままならず自己嫌悪の日々。
そんなこんなで療養というより廃用だった術後1ヶ月を超えて再びサロンへ。
車の運転もやっと慣れてきた頃。開腹手術だったので物理的にアクセル・ブレーキが踏めない、反応遅い、サイドブレーキ引けない、あちこち注意が効かない。というのを乗り越えた直後。
長時間運転が術後初めてで、やはり途中だいぶしんどくなってきました。
そんな時に出てきた「わたしなんて」の思い。
「からだがきつい→わたしなんて」の方程式がインプットされてしまい、つらくて嗚咽をあげて泣きながら運転したものです。
もちろん今はそんな気持ちは乗り越えているからその場所で切なくなることはありません。
ただ 病気が教えてくれた経験を忘れないようにその道はいつも その時の気持ちを思い出させてくれます。
そしてもう一つは師匠の施術部屋から見える景色。オイルトリートメント講座を受けた時の思い。
セラピストになる!と決めて挑んだのに知らないことばかりでプライドずたずた。
「感覚」が使えず、「分からない」が言えず、悶絶と地団駄の日々。
わたしに何ができるんだろう?と完全に自信を喪失して講座終了。
今となっては懐かしい思い出だけどこの景色もやはり 初心に戻る大きなスイッチ。
どんな状況にいても、見るもの 見えるものが変化しても自分の原点・初心に戻れる景色があることはとても幸せなことだと思います。
みなさんにとって初心に戻れる場所ってどこですか?