【 チネイザン施術中の脳内イメージ 】
生後40年以上に渡る左脳派人間にとって、イメージという言葉はある種の敵意にも似た感情を抱くわけで、感覚を稼働させるなんて西から太陽を昇らせるくらいの出来事なわけです。
です。
でした。
施術ということをさせていただきながら、お陰さまで今やある程度は右脳も使えるようになり、状況によって都合よく使い分けることもできるようになってきました。
「なんでそう思ったの?」
「うーん、なんとなくー♡(←ホントは何も考えていない)」
そう、あの頃は感覚を使える人、エネルギーを感じる人ってすごい!と思っていたし、そういう人が人間的に優れているのだと思っていた。
のだけど、どっちが偉いわけでも優れているわけでもなく双方を偏りなく上手いこと使える人の方が地に足ついてる感じがするなーと今は思っています。
そんなわたしがチネイザンの施術中にはクライアントさんの内臓にダイブしていて、その旅がめちゃめちゃ楽しいのだと言うと、気持ち悪いと引かれるのだろうか……?と最近よく思います。
病院勤務時代に病理組織検査というものをやっておりまして、要は手術で摘出された臓器さまの細胞たちを顕微鏡で観察できるように形作っていくわけです。
腎臓、膀胱、子宮以外の臓器さまには日常的に触れていたし、内臓脂肪中のリンパ節を一つ残らず救い出したりしてました。
なのでお腹の中の様子を何となくと言いつつも結構な感じでリアルに想像できちゃうという身近な世界でもあります。
「内臓をマッサージします」という表現をしたりしますが、実際には皮膚からのアプローチであり、その下には腹筋群や膜類、脂肪層や結合組織などがもりもりです。
救急医療ドラマでよくある、胸を開いて心臓を直接マッサージするなんてことがその他の内臓にもできればめちゃくちゃゆるんでくれると思うのですが、ブラックジャックでない限り無理な話でしょう。
なのでおなか表面から触れると同時に意識を背中側へと深めていきます。
硬いところがあればそこがゆるるんと解けていく絵面をひたすらにイメージしたり、癒着してそうなところがあれば手でぺろんと剥がして行くイメージをしたり。
後は理論で言われている概要、ヒアリングしたご体調、お身体の状態などがどう相関しているのかも巡らせながら触れていきます。
肝臓さんのご機嫌、脾臓さんのご機嫌、その周波数なんかも少しずつ感じ取れるようになってくるとこれまた親近感。
まるで洞窟や森の中を探索しながら世界を拡げていく感覚はめちゃめちゃ楽しいです。
だってね、ゆるむと血も氣も水も流れはじめるんです。
体内で巡るべきもの、体外に出るべきもの、滞っていたものが流れはじめ本来の循環を取り戻す助けになるんですね。
施術の後はおなかに温もりを感じたり、余分な力が抜けて表情が柔らかくなったり、あー流れてるなーと見た目に感じられるくらい変化しています。
そんなことを自覚された瞬間のやんわりしたお姿は本当に美しいのです。
とは言え透視しているわけではないので実際の内臓像は見えてません。
あくまでわたしの妄想内です。こんなお話でドン引きしなければ、どうぞご安心して施術をお受けください。